羽生結弦“ハイドロ”からの桜吹雪!

GQ JAPAN によると。

フィギュアスケートのアイスショー「ファンタジー・オン・アイス2018」が7月1日の静岡公演で全日程を終えた。羽生結弦のベスト・ショット第2弾を解説する。

7週つづいたアイスショーの撮影が終わった。フィギュアスケートを撮りはじめてそれなりの年月が過ぎているが、ここまで毎週のようにフィギュアスケートを撮り続けたことはなかった。

7週間の撮影期間のうち、5週を占めたのがフィギュアスケートのアイスショー「ファンタジー・オン・アイス2018」だった。羽生結弦選手はもちろん、ハビエル・フェルナンデス、さらにエフゲニー・プルシェンコなど、オリンピックや世界選手権で活躍するトップスケーターが一堂に会す人気のショーで、幕張、金沢、神戸、新潟、静岡で開催された。

この期間、僕たちフォトグラファーはロシア語を覚えてスケーターと挨拶してみたり、プルシェンコやハビエル・フェルナンデスがウォーミングアップのためにやっていたサッカーに参加させてもらったり、楽しい日々を過ごした。

全公演が終わり、静岡の会場からスケーターたちを見送る際には、プルシェンコをはじめ公演に参加した世界レベルのスケーターと握手をしたり、ハグをしたり……。週のうち4日間、ほぼ毎日のように顔を合わせていただけに、長丁場を共に駆け抜け、演じる者、それを撮影する者との信頼関係はしっかり構築できた。別れ際は仕事を終えてホッとしたいっぽうで、少しさみしい気持ちになった。もちろん良い写真を撮るためにスケーターたちと関係性を深めるという目的があったけれど、それだけではなかったように思う。貴重な経験になった。
羽生結弦のキメ技
アーティストの生演奏とスケーターとのコラボレーションが特徴の「ファンタジー・オン・アイス2018」は、幕張・金沢公演の前半、神戸・新潟・静岡公演の後半にわかれた。当然ながら、演奏するアーティストが替わることによって、スケーターの演技も変わる。羽生結弦選手が後半のプログラムで選んだのは、「春よ来い」。松任谷由実のポピュラーな曲だ。ピアニスト清塚信也による生演奏に合わせて演技を披露した。

このプログラムで撮影したいと思ったのは、静のなかの繊細な表情、仕草から動へのダイナミックな動きの切り替わりだった。冬の間、凍てつく地面の下でその時をじっと待つところから、春を迎えて解き放たれる新しい命の芽吹きというか、そんな二面性みたいなものをイメージした。

正直なところ1枚の写真ですべてを表現するのは難しい。そんななかで狙ったのが、羽生結弦選手の得意技のひとつ「ハイドロブレーディング」。低い姿勢を保ちながら、右足を大きく横に投げ出して滑る動きだ。その流れでリンク上の氷を集めて空中にまく瞬間こそ、ベストだと思った。桜の花びらの儚さと美しさ、その裏にある新しい季節の秘める力強さ。そんなものがこのシーンにあるように感じた。試行錯誤を繰り返しながらの撮影だったが、雰囲気を感じ取ってもらえたらうれしく思う。

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